ついに出会ってしまいました。「これだー!!」というエフェクターに出会ってしまったのです。
Ibanez製のエフェクトペダル『Tube Screamer TS5』、1991年に発売された’SOUNDTANK’シリーズの一つです。’Tube Screamer’と言えば歪み系エフェクターの代表格の一つです。敬愛するジョン・メイヤーは数々のTS(Tube Screamer)を使用してきましたが、そのどれもが(JM効果もあってか)非常に高い値段で取引されています。近年のJMは1985年に発売された『TS10』を愛用することが多く、現在はKLONを挟んでTS10を2台繋ぐという豪華なラインアップを披露しています★
Tube Screamerシリーズについては、またいつか僕なりに深堀してみたいと思います★
JM効果が非常に大きいと思いますがこの『TS10』、中古市場では(TSの中でも特に高価で)10万円前後で取引されています。
(↑写真は2023年末のブルーノート東京で使用されたペダルボードより)
そこで僕が目を付けたのは『TS5』でした。中古市場では、JMの使用する『TS10』の10分の1の価格で手に入ります。その見た目から当時”ゴキブリ”と呼ばれたそうです。Ibanezのチラシには、実際のGブリが登場していたそうな…今では考えられませんね(苦笑)。当時「コストダウン」を目指して造られた『TS5』は内部までを含めたほとんどのパーツがプラスチックでできており、非常にチープな造りが特長的です。そのせいか耐久性に問題があり、特にスイッチ不良を起こす個体がとても多いのだそうです
ただ一点見逃せないことがあり、今回入手するに至りました。
”『TS5』の回路は『TS10』の回路と非常に似通っている”
↑後日訂正:『TS5』は『TS10』ではなく、『TS9』の回路に近く設計されているそうです↑
という記事を目にしたのです。1985年に発売された『TS10』のコストダウン版として『TS5』が(1991年に)登場したのだとすると、”中の回路等は『TS10』のそれを引き継いでいる”としても全く不思議ではありません。外側のケースやスイッチ類を安価な物に変更、中の電装系(コンデンサー等)も安価な物を使ったとしても、各コンデンサー等の定数(数値)までを大きくは変更していないはず…と考えたのです。
あまり注目度が高くなく安価な『TS5』ですが、さすがに30年以上前に発売されたエフェクターです。中古市場にゴロゴロ転がっているわけではなく、やはり探すのに多少の苦労はありました。
やっと見つけた『TS5』が手元に届き、早速音出しの瞬間です。ガリガリ音がして、接触不良があるのか電源が入ったり入らなかったりします。「あぁやっぱりこうなるのか…」と非常に落ち込みました。「これだから人気無いんだろうな〜」などとドン底近くまで落ち込みつつ、「もう少しだけ…」と気持ちを持ち上げてエフェクターを弄ってみました。すると接触不良が少しずつ解消してきたのか、ある瞬間から音が出るようになりました。Levelのツマミだけは12時まで上げて、TONEとDIST.(=Drive)はゼロのままでした。
衝撃的でした。あまりの衝撃に、一瞬言葉を失いました。
今まで自分のギターからは感じたことのないJMサウンドに、鳥肌が立ちました。非常に粘っこいTube Screamerサウンドでした。「うぉ、本物の音はこれだ!!!!」と瞬間的に、身体で感じました。脳に、心に、耳に残るJMのギターサウンドに非常い近い音だったのです。ここからTONEを12時まで上げると音の表情が変わります。ただ、これもまた身体が知っているJMサウンドなんです。
もちろん僕のようなへなちょこギタリストですからJMと全く同じ音など出せませんし、そもそもこのペダルは『TS10』ではありませんので、厳密に言えば”同じ音”ではないのです。ただ、このエフェクターから出る音はJMのそれに非常に似通っていて、”JMっぽい”音でしかないのです。とにかく感動でした。
音が出ない状況に落ち込んでいましたので、この大どんでん返しの良音は本当に衝撃的でした。TS系のペダルだったりクローンペダルだったり…これまで何種類か使ってきましたが、そのどれからもこの音は出ませんでした。「ソールメイトに出会ってしまった…もう手放せないな」と一瞬で心に決めました★
ということで、早速2台目をGETするのです笑笑。
実は1台目を探している際、状態と価格が”良い感じ”の物を二つ見つけていました。そして1台目があまりに良かったので、すぐに2台目を注文したのです(^^;)これには訳があります。”いくつかのパーツを交換する『TS5』MOD”というのが密かにポピュラーらしく、「是非やってみたい」と思ったのです。交換する抵抗は一つ数百円で手に入ります。オペアンプは手元にビンテージのJRC4558DDがありますので、それを使ってみようかと思っています。2台を弾き比べて音の良い方はオリジナルを維持し、もう片方を改造してみようと思っています。とても楽しみなのですが、週末まで作業はお預けです(^3^;)
非常に長々しく書いてしまいました。それくらい、初めて音が出た時の衝撃が強かったのです。本当に、「ジョンメイヤーの音だぁぁぁぁ」と感動したのです。改造することによって音が良くなるのかはたまた悪くなってしまうのか…わかりませんが慎重に慎重に作業してみようと思っています。そのMODもまたご紹介できればと思います。
今日は「ソールメイトに出会った!」という、Tube Screamer5についての話題でした!!では!!